2010年に設立された、色あせないクラシックさと新しい感性によって生み出されたモダンデザインを融合させたデンマークのインテリアブランド&TraditionのPOP-UP STOREを期間限定で開催いたします。
1930年代から現代までの家具や照明のデザインに加え、世界的に高い評価を得ているデザイナー達によるオブジェなど、他のブランドとは一線を画す、
独自のデザイン・ポートフォリオを取り揃えているブランドです。
ヴァーナー・パントンやアルネ・ヤコブセンなど、デンマークを代表する巨匠たちが手がけた名作から、これからの時代のデザインアイコンとなる家具や照明まで、「伝統と革新の融合」をテーマに、
世界で活躍するデザイナーたちとの協業によって生み出されるプロダクトの数々は、現代の暮らしをエレガントに彩るタイムレスな美しさを備えています。
開催期間:2022年4月14日(木)~ 2022年5月31日(火)
Designers
ヴァーナー・パントンは画家として出発し、コペンハーゲンの王立芸術アカデミーで建築を学びました。
建築家・デザイナーであるアルネ・ヤコブセンに師事した後、家具とインテリアデザインの道を歩み、脚のない椅子や壁に垂直に置かれたソファなど、その前衛的なデザインで有名になります。
60年代から70年代にかけては、家具、照明、壁紙、ポスターやラグに催眠術のようなパターンや未来的なデザインを取り入れるなど、環境全体をデザインするという彼の情熱はその後のアイコニックなデザインにつながりました。
パントンが生み出す、素材、色、形の独創的な手法は、彼のその後の名声に繋がりました。
2005年にシグネ・ビンズレフ・ヘンリクセンとピーター・ボンゴール・リュッツオによって設立されたスペース・コペンハーゲンは、家具照明の他に洗練されたオブジェからアートインスタレーション、アートディレクション、世界中の個人住宅やホテル、レストランの内装デザインまで様々な分野で活動しているデザインスタジオです。
クラシックとモダン、インダストリアルトオーガニック、彫刻とミニマル、光と影など、相反するものをバランスよく取り入れた、常に新しい道を切り拓くことを目標としています。2人は直感的なアプローチで対象物をとらえ、与えられた状況、機能的なニーズ、そして人間の行動に対する基本的な興味によって明確に形作られるデザインの具現化を目指しています。また加えて品質や商品の丈夫さにもこだわりを持っています。
ピーター・フビット(1916-1986)とオルラ・モールガード・ニールセン(1907-1993)はコペンハーゲンに拠点を置くフビット&モールガードの創設者であり、デンマーク・ミッドセンチュリー・デザインのパイオニアです。
シンプルなデザインで知られる二人は、シンプルで精緻なデザインスタイルを確立し時代を象徴する数多くの家具を手がけました。
1950年に発表されたAXチェアの成功は、その後の二人のキャリアにとって大きな影響を与えました。
その滑らかで引き締まったシルエットは、デンマーク・モダニズムのリーダーとしての地位を確立しただけでなく、集成材を使用することで大量生産が可能となり、世界中にマーケットを拡げることにつながりました。
現在、彼らの作品は、MoMA、メルボルンのナショナルギャラリー、コペンハーゲンのデザインミュージアムで展示されています。
イタリアとスウェーデンにオフィスを構えるイタリア人デザイナー、ルカ・ニケット。 ヴェネチア建築大学(IUAV)を卒業後、2006年にニケットアンドパートナーズ事務所を設立しました。 世界中のデザイナーとコラボレーションし、自然素材や個性的な色使いによって魅力的なコンセプトを生み出すことを大切にしています。 クラシックとコンテンポラリーを融合させた、個性的なデザインが特徴です。
サミュエル・ウィルキンソンは数々の賞を受賞した後、2008年にインダストリアルデザインスタジオを開設しました。 Ravensboure College of Art & Designを卒業後、ロンドンを拠点にブリティッシュ・エアウェイズ、アウディ、LG、サムソン、Virgin Atlanticなどのデザイン・コンサルティングを経て、家具と工業デザインの分野に進みました。 彼の作品は、MoMA、クーパーヒューイット、ヴィクトリア&アルバート美術館のパーマネント・コレクションに作品が収蔵されています。 ウィルキンソンは、フォルムと機能のどちらにも新鮮でダイナミックなアプローチを加えることを追求しています。
2000年に自身のスタジオを設立したスペインのアーティスト兼デザイナー、ハイメ・アジョンは、これまでに家具、照明器具、ホームアクセサリー、ホテルのインテリア、小売店、陶器コレクション、靴、そして自身の時計コレクションなど、数えきれないほどのデザインを手がけてきました。
世界中の著名な美術館に展示されたデザインは、アート、装飾、デザインの境界線を越え、現在、インテリア・デザインの最前線にいるデザイナーの一人と言えます。
イタリア、スペイン、日本にオフィスを構えるアジョンは、職人技、精巧で緻密なデザイン・ディテールや遊び心への深い敬意を持ちつつ、新しく表現豊かなシルエット・デザインの探求に意欲を燃やしています。
グラフィック・デザイナーとして2004年にタッグを組みはじめ、その後、周囲の期待を背にビジュアルコミュニケーションの世界におけるさまざまな分野のプロジェクトに挑戦し、自らのクリエイティビティーを向上させることで世界でも有数のデザイナーとして認識されるようなりました。その活躍は、グラフィック・アート、デジタ・デザイン、イラストなどから美術館のカタログ、展示会のグラフィックを含む書籍、そしてラグ、ファブリック、魅力的なデザインオブジェやインテリア・デザインまで多岐にわたります。
コンビを組むTanja VibeとPetra Olsson Gendtの創作に対する姿勢は、スカンジナビア特有のナンセンスなデザイン・アプローチに由来しており、不要なものを絶えず排除しデザインそのものを研ぎ澄ませていくことにあります。
2009年、オスロを拠点にTorbjern Anderssen と Espen Vollは共同で創作活動を始めた二人は、ノルウェーがデザインの世界で確固たる地位を確立する為に尽力してきました。
Wallpaper Design Awards、Red Dot、iF Awardsなど、数々の国際的なデザインアワードを受賞した現在においても、
彼らは自由なアプローチで新しいプロジェクトに挑戦し続けています。
Anderssen&Vollは自らの創作活動に既成の概念や固定観念に制限されることなく、常に新しいモノに対してオープンなアプローチで臨みたいと考えています。
彼らは人々の感情に訴えるデザインの創造を目指し、魂を持ったデザインを作り出すことを追い求め続けています。
デンマークの田園地帯で育ったウェリングは、彼が常に抱いているアウトドアに対する好奇心が彼の手がける作品を通して見ることが出来ます。
クリーンなラインとシンプルなシルエットを重視する彼の作品は、個々の形は違っても彼独自のビジュアル・アイデンティティで統一されています。
ウェリングの作品は、スカンジナビア・デザインの伝統という大きな文脈の中にありながらも、他のデザイナーと比べ明らかに現代的です。
彼の作品は、家具デザインの基礎となる機能に対する信念に支えられています。アルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナーのような巨匠たちの遺産を受け継ぎ、ロジックを優先させた丁寧な作りの作品を目指しているのです。
ウェリングは、どんなディテールも余分なものであってはならないと考えています。
そのため、彼は直感的なデザインプロセスを通じて、それぞれの作品がこの作品に与えられた崇高な目的を達成できるように取り組んでいます。
20世紀で最も影響力のあるデンマークの建築家の1人でもあるヨーン・ウツソンは1960年代にシドニーオペラハウスを設計したことでもよく知られています。
印象的な建物で、ファサードはどの角度からも異なって見え、高さ60メートルのカーブを描いた構造物が花びらのように開いたシルエットが特徴です。
港に向かって、建築と表現力豊かな彫刻スタイルは、彼の有機的な概念を具現化したものです。
ヨーン・ウツソンは、マヤ、モロッコ、アジアの文化から培われた建築の」伝統に魅了され、後に彼が「Additive Architecture(付加的な建築)」と呼んだものへとつながりました。
ウツソンランプJU1は、ウツソンがオペラハウスを手掛ける10年以上前にデザインしたもので、その着想点は自身の父親が手掛けた海軍工学の設計図からインスピレーションを受けたと言われています。
サミ・カリオはフィンランド生まれ、スウェーデンで育ち、圧縮成形や木工施盤などの伝統的な木工職人としての技術を磨きました。 スウェーデンのヨーテボリにスタジオを構えるカリオは、数々の賞を受賞したデザイナーであり、 古典的な造形を現代的な表現に変換したインテリアのデザインを得意とし、モダンな志向を持つ人々の心に響くインダストリアルなテイストが特徴です。 カリオの作品の多くには、現代的な工業製品の製造方法とハンドクラフトのテクニックを融合させたものが多くみられ、過去と現在の間にこれまでなかったようなバランスが生み出しました。
ソフィー・リーファーは、照明があらゆるインテリア空間において、最も重要で強力な要素であるという信念を持っています。
2003年にデンマークのデザインスクールを卒業後すぐに、コペンハーゲンを拠点とする照明デザイン・制作会社 Refer+Staerを設立し、パートナー兼クリエイティブディレクターを務めています。
シンプルで合理的なデザインは、数々の賞を受賞し、世界中のレストラン、ホテル、ナイトクラブ、市議会など、民間および商業部門で活躍しています。
光と遊ぶ新しい方法を見つけるという情熱に突き動かされ、リーファーは最新のテクノロジーを駆使し、北欧のシンプルさにラグジュアリー感を加えたデザインを創りだしています。
デンマークモダニズムの巨匠として知られているアルネ・ヤコブセンはデンマーク王立美術院建築学部で研鑚を重ねるなかで、ピュアでシンプルなラインと古くから伝わる職人技を組み合わせる手法でモダニズム・デザインの具現化に貢献しました。
&Traditionのコレクションにはアルネ・ヤコブセンの初期のデザインであるベルビュー・ランプとメイヤーソファーがあります。
建築家および工業デザイナーとして活躍したヤコブセンは、デザインに着手する際、常に「優雅さ」と「まとまり」を追い求めました。機能的な目的から着想しつつも、本質的な美しさと必要なもの以外すべてそぎ落されたデザインを目指しました。
デンマーク王立芸術アカデミー建築学部を卒業した3人(Jonas Bjerre-Poulsen, Kasper Ronn, Linda Korndal)によって2008年に設立されたNorm Architectsは、建築、インテリア、写真、そしてブランディングやアートディレクションを中心とした多分野のデザインスタジオです。
受賞歴のあるこの事務所のポートフォリオにはnorm(常識、規範)に挑戦することに根ざした信念が反映されています。
生命力、光、独特の雰囲気にあふれた空間。手触りの良い天然素材など、丁寧に作られたデザインは、シンプルで長きにわたって心に響くものばかりです。
ミア・ハンブルグはノルウェー出身のデザイナーで、広告とグラフィックデザインの教育を受けた後、インテリアデザインのコンサルタントの道に進みました。
そしてその後、木材に重点を置いた家具デザインの学士号を取得した今日においては、機能性とユーモアを融合させた愛すべきデザインを生み出しています。
シャッフルテーブルで彼女は北欧の伝統的な工芸手法を復活させました。
これにはバイキング時代から続く足で動かす施盤で木材を回転させ、鋭い工具を使いながら形を整えていく技術を用いています。「私のデザインを見て、喜びを感じてほしい」とデザイナーは願っています。
ヴィゴ・ボーセンは、デザイン界全体の発展に貢献した、1930年代のデンマークを代表する建築家です。
特に彼の作品は、北欧の「ファンキス」スタイル、いわゆるアールデコの北欧的なテイストを反映しています。
大量生産された素材やバウハウスの「レス・イズ・モア」とは対照的に、ボーセンはソフトで温かみのある雰囲気をデザインに持ち込み、新しい形の布張り家具を世に送り出しました。
彼のデザインは数点しか生産されませんでしたが、ボーセンの独創的なアイデア、有機的なフォルム、表現力豊かなデザイン用語は、その後のデンマークのモダニズムに対する姿勢の先駆けとなっています。
モダニズムの代表であり、デザインに対する機能主義的アプローチで知られるアルネ・ヤコブセンとフレミング・ラッセンはまた、スカンジナビアにおけるデザイン史の中で最も影響力のある建築家として広く知られています。
数々のプロジェクトやコンペに共同参加し、「House of the Future」という作品で賞を受賞しました。ペリコプターの駐機場や郵便物を運搬する為のベルトコンベヤー、インスタント食が常備されたシステムキッチンなどが設置されたスパイラル型の住宅です。
それら以外にも彼らは多くのプロジェクトを一緒に、時には個別に設計し続けた作品が国際的に高い評価を受けました。
1929年ヤコブセンはバウハウスの影響を色濃く受けた製品で著名なベルビュー・ランプを設計しました。
優雅な曲線とシンプルなシルエットを融合させることで彫刻のような作品として結実しました。
そして現在においてもスカンジナビアのミニマリズム・デザインの原点と位置付けられています。