カール・ハンセン&サンは創業100年を超える歴史のあるデンマーク家具メーカー。ハンスJ.ウェグナーの家具を最も数多く製作するメーカーとして知られています。また、フリッツ・へニングセン、オーレ・ヴァンシャー、安藤忠雄、EOOSといった世界的に知られたデザイナーの家具の製作にも着手、すべての製品をデンマーク国内で製作されています。
『優れたクラフトマンシップと最新技術を融合し、質の良い家具を、リーズナブルな価格で、より多くの人々に提供すること。』
創業者であるカール・ハンセンは1908年の開業時から「優れたクラフトマンシップと最新技術を融合すれば、リーズナブルな価格で、質の高い家具を人々に提供できる」と確信していました。伝統的な家具職人の技巧と最新技術をもって、世代を越えて愛される家具を製作しています。
カールハンセンで製造されている家具の大部分はデンマークの無垢の木材を使用したものです。無垢材からつくられるパーツは全て最新の機械設備である程度の部分までは加工されているが、最後の仕上げや機械加工では出来ない細かいディテールの部分は全て職人が手作業で製作しており、職人の手作業による工程は100を超えます。
また、座面のペーパーコードや張物は全て手作業で行われています。
カール・ハンセン&サン社は現在、ハンス J. ウェグナーの家具を最も数多く生産する家具メーカーとなっています。 ウェグナーデザイン事務所との密接な共同関係により、ウェグナーデザインの復刻、また未発表作品の発表など、新たなウェグナーデザインの製作にも積極的に取り組んでいます。 ウェグナーの他にもフリッツ・へニングセン、オーレ・ヴァンシャーなどデンマークを代表するデザイナーの家具も製作しています。
さらに、カール・ハンセン&サン社は才能あるデザイナーをデンマークに、そして世界各国に求めています。 その一例がデザインデュオ、クリスティーナ・ストランド&ニールス・ヴァス、そして有名デザイナーを父に持つヨルゲン・カストホルムといった新世代デザイナーたちとの共同作業。 また国際的に活躍する建築家、安藤忠雄、そしてオーストリアのデザイントリオEOOSとのコラボレーションも近年実現しています。
素材の中でも、木を媒体とするデザインを通して、 何よりも自分をよく表現できる。それが私だと思います。
私の作品は芸術作品ではありません。日用工芸品なのです。
ですから、手で触ってください。座ってみてください。 そして、よく見てください。曲線を手で追い、つなぎ目を見て、私の心の流れを感じ取ってください。
体をとおして、耳を澄まして、作品が私の言葉で皆様に話しかけている物語をぜひ感じ取って欲しいのです。
私は最も簡素に、最も明確にそれが伝わるようにデザインしました。
しかし、最初から。私の心の物語が一挙に語られることはないでしょう。使っているうちに少しずつ、伝わってくることと思います。(1998年 国際デザイン・アワード受賞に際して)
ハンス J. ウェグナーは靴職人の息子として1914年デンマーク、トゥナーに生まれました。家具職人H.F.スタールベアの元で修行し17歳にして家具職人の資格を所得。この工房でウェグナーのデザインへの関心が芽生えました。20歳にしてコペンハーゲンに渡り、手工芸学校に入学。1936年から1938年まで、デザイナーとしての活動を開始するまでこの学校に在籍しました。
新進デザイナーのウェグナーは、アルネ・ヤコブセン、エリック・ムラーと共に1940年、オーフース市庁舎用の家具デザインで活動を開始。モダンデザインをデンマークに広める起動力となった家具職人マスター、ヨハネス・ハンセンとの仕事を始めたのもこの年でした。ちなみにコペンハーゲンの工芸博物館は1942年にウェグナーの椅子を初めて購入しています。
1943年、ウェグナーは自分のデザイン事務所を開設。翌年1944年には中国の椅子にインスピレーションを得た、チャイナチェアシリーズの最初の製品を発表します。
このシリーズの一つがYチェアです。1949年にデザインされ、1950年からカール・ハンセン&サンで生産がスタート。それ以来生産が継続されており、最も商業的に成功しているウェグナーの椅子となっています。
ウェグナーは、多作な家具デザイナーと言えます。特に椅子については「椅子の巨匠」と言われるように500脚以上の作品を残し、その多くが名作として世界各国で注目を集めています。またルニング賞、大阪国際デザイン賞(1997年)など、優れたデザイナーに与えられるほとんどの賞を受賞しています。1995年にはデンマーク芸術院の名誉会員に迎えられたほか、1997年には英国王立芸術院の名誉博士号を授与、また作品はNY近代美術館、ミュンヘンのDie Neue Sammlung 美術館など数多くの美術館に所蔵展示されています。
2007年1月デンマークにて死去
ハンス J. ウェグナーのデンマークデザイン界への貢献
家具職人からデザイナーへ:精巧な木工技術と優美フォルムの融合木材への深い造詣と天然素材へのたゆまぬ関心と追求オーガニックな柔らかいラインを取り入れたミニマリスティックなスタイルの確立 「椅子の巨匠」として知られ、500脚以上の作品を世に送り出している
CH24 Hans J. Wegner / 1950
60年以上変わることなく、世界中で愛され続ける椅子
日本では通称"Yチェア"と呼ばれるこの椅子。その彫刻的で美しいデザインは60年以上経った今も新鮮さを失うことなく人々の生活に溶け込んでいます。
曲げ木の技術を使った1本の笠木は、大きなカーブを描いて耐久性のある背もたれとアームの役割を果たしています。アーム部分は丸みを帯びた優しい手触りに、背もたれ部分は平面に削り、Y型のパーツと共に面で優しく背中を支えてくれます。後方にゆったりと寄りかかれるので、ダイニングチェアでありながらイージーチェアのような寛ぎも与えてくれます。
また、この椅子のポイントとなる座面は、樹脂を含ませた全長約120mのペーパーコードを熟練した職人が一つ一つ丁寧に編み上げており、張替えの平均周期15年前後という数字からもその耐久性の高さを知ることができます。
巨匠ウェグナーが創意工夫を凝らしたCH24は、中国の椅子が元となっており、日本の住環境にもよく馴染むデザインです。
CH88T Hans J. Wegner / 1955
デザイン・機能ともに優れた汎用性の高い椅子
無垢材を削り出し、曲げ木技術を応用して作られた背もたれは耐久性はもちろんのこと、木の質感を贅沢に楽しんでいただけます。
ゆったりとしたカーブを描く特徴的な笠木の先端部は、肘を置いてくつろいだり荷物を掛けることもできます。
アームチェアとしては非常にコンパクトであり、強度に優れながらも軽量な造りで4脚までスタッキングもできますので、ご来客時の椅子としてもご愛用いただいております。
座面は取り外してメンテナンスも行えますので、お家の歴史と共に長くご愛用いただけます。
スタイリッシュな木材とスチールのコンビネーションが、木の温かみを残しながらも、インダストリアルな印象を与えてくれるチェアです。
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