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  • Spotlight On: The Latis Chair by Samuel Wilkinson

    ザ・コンランショップの春夏コレクションに、イギリス人デザイナー、サミュエル・ウィルキンソンがデザインした待望の新シリーズが登場。
    そのどれもが世代を越えて使い続けたくなる、秀逸なプロダクトです。

    昨年春に発表されたLatis Chairは高い評価を獲得し、ウィルキンソンは初めて、優れたブリティッシュデザインに贈られる権威ある賞「Design Guild Mark」を受賞しました。  受賞の理由についてウィルキンソンは、チェアが多様な場所で使える高い汎用性と幅広い顧客にアピールできる豊富なバリエーションを備えているからではないかと語ります。Latis Chairはレストランに並べるチェアを探している人にも、自宅で使うチェアが欲しい人にもおすすめできるアイテムなのです。

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    Latis Chairをデザインする上でウィルキンソンにインスピレーションを与えたのは、素材から製造、流通まで一連の流れの特徴を捉えたうえで、モダンな美しさを備えたチェアを作りたい"という思いでした。その結果、チェアは同じ構造を共有することで、簡単にバリエーションが広げられるものになりました。基本となるチェアのシルエットは"軽やかな見た目と洗練されたキャラクター、そしてクラフト感"を体現したものになるように考え抜かれてデザインされました。

    このチェアをデザインする上でもうひとつ重要だったのは、チェアがザ・コンランショップのリクエストに合致しているということでした。 これはオーダーメイドの家具を製作する際には必須と言えます。なぜなら多くの場合、注文は少ない数量で来るからです。製造業者と密接に作業することで、ザ・コンランショップとサミュエル・ウィルキンソンはこれらの要素を完璧に満たすデザインを完成させたのです。

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    工場

    イタリア北部にある、家族経営のとある工場は、手作業と機械、両方の技術を駆使してLatis Chairを製作しています。優れたクラフトマンシップと、各パーツにも細心の注意をはらう姿勢こそが、ウィルキンソンがこの工場を選んだ理由です。
    バロック様式の家具しか製造していませんでしたが、革新的な技術や優れたクラフトマンシップを持ったこの工場はLatis Chairの製作にぴったりな場所でした。しかし、ウィルキンソンは、"チェアを完成品へと仕上げるのは、双方が学び合うプロセスだった"と強調します。

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    チェアの印象的な美しいフォルムを実現するには細部へのこだわりが必要不可欠です。特に注目すべきは、チェアの背もたれとアームです。曲げ木加工を施した良質なアッシュ材のパーツが緩やかにカーブし、美しい曲線を描き出しています。

    そしてこのデザインの仕上げとも言える、カゴメ編みという技法で格子状に編まれたラタンの背もたれとシートは、チェアの持つ軽やかな美しさをさらに引き立てています。
    Latis Chairはウィルキンソンの家具デザインに対するダイナミックなアプローチを具体化したものであり、ドレッシングテーブルとしても使える同シリーズのデスクと組み合わせることで、よりその素晴らしさを発揮します。

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    サミュエル・ウィルキンソンは2007年に自らの名を冠したスタジオを設立。以来、様々な素材や技巧を用いた経験を元に、新鮮な美学を創り上げてきました。こうした、製造と職人技への深い理解が、彼のデザインしたプロダクトを最高品質のものにしているのです。 ザ・コンランショップはかなり以前からウィルキンソンとのコラボレーションを行ってきました。彼の妥協しない姿勢がザ・コンランショップのそれと合致したからです。これまでに、ザ・コンランショップのために、屋外で使える「Fold Sofa(フォルドソファ)」や、「Prop Chair(プロップチェア)」、「Flo Light(フロライト)」などをデザインしています。

    Latis Chairシリーズについてもっと詳しく知るため、デザイナーであるウィルキンソンにインタビューに答えてもらいました。

    Latis コレクションをデザインする上でインスピレーションとなったものはなんですか?

    これはほとんどの製品に対して言えることですが、私はいつも、素材や製造工程、あるいは、製品がサプライチェーンのなかでどのように機能するのかなどといった、より大きな考えからスタートするため、なにか1つのインスピレーションを元に製作を始めることはありません。Latis Chairは、単一の構造で簡単にバリエーションが増やせるような、モダンで美しい、特徴的なチェアを作ることを目的に開発されました。コンセプトを練る段階で、私たちは軽やかな見た目と洗練されたキャラクター、そしてクラフト感を表現できるアイディアを探っていました。

    自身のデザインを製品化させるなかで最も楽しかったことはなんですか?

    当初の意図からそれほど離れていないデザインをそれなりの価格で実現できたことは成功と言えるでしょう。ザ・コンランショップはサプライヤーから商品を"少ロットで頻繁に"購入するため、私たちはこのビジネスモデルにとってコスト効率の高い製品をデザインしなければならない、さもなければこの計画は実現しないだろうと考えていました。そこで曲木のパーツを大量生産できるシステムを構築し、そのパーツを布張りや藤など、様々なバリエーションにも使えるようにしたのです。そのためザ・コンランショップは、予算はそのままに、当初考えていたよりもっと多くの種類を生み出すことができたと言うわけです。いいでしょう?

    製造場所としてイタリアを選んだのはなぜですか?

    デザイン、特に家具製造の分野において長い歴史を誇るイタリアは、サプライヤーを探す場所として最適だと思いました。幸運にも、私たちはイタリア北東部のはずれでLatis Chairを製造するのにふさわしい、高いスキルを持った家族経営の工場を見つけることができました。この工場は、とても細工の細かい、けれどLatis Chairとは全くスタイルの異なるクラシカルなバロック様式の椅子を専門に製造していました。初めて工場を訪れた時、私たちはすぐに彼らが(ハイテクなコンピューター数値制御から手作業での仕上げまで)Latis Chairを作るのに十分なスキルを持っていること、チェアを完成させるには私たちと工場の双方が互いに少しずつ学びあわなければならないことを理解しました。

    ご自身にとって初となるDesign Guild Markの受賞おめでとうございます。
    なぜあなたのデザインが選ばれたとお考えですか?

    同一のフォルムを共有しながらも汎用性の高いデザインバリエーションを実現したことが、空間を引き立たせる軽やかでエアリーなアイテムを探しているインテリアデザイナーから、レストランで長時間座り続けても疲れない快適なダイニングチェアを探している建築家、自宅に置く素敵なチェアを探している人まで、幅広い顧客にアピールできたからではないでしょうか。

    あたなの作品は多岐に渡りますが、一番好きな素材はなんですか?またそれはなぜですか?

    どんな素材を使うのも楽しいです。それぞれに、その素材のベストな特性を引き出すというチャレンジがありますから。今は家具のデザインにより注力していて木材を使うことが多いから、たぶん木材がお気に入りの素材と言えるんじゃないかな。木材は経年変化が素晴らしいからね!

    なにがデザインをタイムレスなものにすると思いますか?

    タイムレスなデザインとは常に、洗練されていて、シンプルで、的を得たデザインです。ほんの少しのユニークさとキャラクターを持ったものでなければなりません。 個性的すぎる作品はおそらく、いずれ時代遅れになってしまいますから。

    次に控えるプロジェクトの中で一番楽しみにしているものはなんですか?

    現在、いくつかの大規模な公共部門のプロジェクトを手掛けていますが、とても面白いものになりそうなので、これらが最も楽しみです!

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    *日本でのお取り扱いはラタンモデルのみになります。

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