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      on 10-September-25

  • 福岡を拠点に活動する料理家・広沢京子氏が、ザ・コンランショップ 福岡店にて、Ethnicraftの「モザイクラック」「Mラック スモール」「ステアーズコラム」の3つを使用して、独自の収納術を提案していただいた。

    今回の設えでは、ラックを主役にしながらも、空間全体に広がる生活感と洗練を両立。さらに、ラックの手前に配されたダイニングテーブルには、料理家ならではの視点でテーブルコーディネートを施し、日常にすっと馴染む上質なスタイルを演出。日頃アトリエで使い込まれているキッチン道具や、仕事の合間にそっと癒しを与えてくれる愛用品を用いて、実用性を重視しながらも、色や質感の組み合わせに広沢氏のセンスが映し出されている。整然としながらも温かみのある空間は、まるで広沢氏の人柄や世界観を映し取ったかのようで、訪れる人に心地よいインスピレーションを与えてくれる仕上がりとなった。

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    <暮らしに余白と遊び心を添える>

    毎日の暮らしを心地よくする収納は、ただ物を収めるだけでなく、余白と遊びを取り入れることが大切。棚にゆとりを持たせ、よく使うものを手の届く位置に置き、視覚的な余白があることで空間はすっきりと見え、動線も心地よくなる。さらに、落ち着いた色味の収納アイテムにポップな小物やアクセントを組み合わせれば、遊び心のある空間が生まれる。整えながらも、暮らしに軽やかさと表情を添える収納は、日々の生活をより豊かにしてくれる。

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    知人アーティストの画やプロダクトなど、温かみにあふれるアイテムは、広沢氏にとってちょっとした癒しの存在。愛着ある小物を身近に置くことで、仕事の合間にふと眺め、気持ちを切り替える時間を大切にしているという。実用性だけでなく心を和ませる工夫が、収納術の魅力をより豊かなものにしている。

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    今回、福岡市内の薬院にある広沢氏のアトリエを訪れた。建物最上階に位置するその空間は天井が高く、左右に大きな窓が並ぶことで遮光性も確保され、開放感と居心地の良さを兼ね備えている。設計を手がけたのは建築士であるご主人で、広沢氏の使い勝手や仕事の効率を細やかに考え抜いたつくりだ。4年前からこの場所を拠点に料理教室やイベントを行い、月の約3分の1をここで過ごしているという。

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    アトリエに入ると真っ先に目を引くのは、目に優しい青の棚。2020年に開催された「jikijiki展」で使用したパネルボードを再利用して作られたもので、広沢氏の物を大切に活かす姿勢が表れている。上段には手製のジャムや小さなオブジェが彩りを添え、中段には物販用の小物や本が整然と並ぶ。さらに下段は料理教室の生徒たちが荷物を置けるロッカーとして活用されており、機能性と温かみを兼ね備えた収納となっている。

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    「私ちっちゃいから、キッチンには釣り棚がないんです」とチャーミングに笑う広沢氏のアトリエには、大きなキッチンカウンターと窓辺に沿った腰棚が備えられている。これもまた、使いやすさを重視した収納の工夫のひとつ。手に取りやすい位置に道具を収めることで、日常的に使うアイテムを一目で把握できるようになっているという。収納を考える際の基準は「スタッキングできるかどうか」。器や皿は積み重ねて整理することが多く、逆にスタッキングできない作家ものは"見せる収納"として棚に並べるのが広沢流だ。また、木製やガラス製を除き、色や素材にはこだわらず、大きさごとにまとめるという合理的なルールも実践している。実用性と美しさを両立させる工夫が垣間見れた。

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    腰棚以外でキッチンに備え付けてあるのが、これもまた「jikijiki展」で使用した什器を再利用した吊り棚である。ここには日常使いのキッチン道具が無造作に掛けられているが、その雑多さがかえって心地よいリズムを生み出し、空間に独特の味わいを添えている。

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    広沢氏の癒しアイテムの1つに、ロンドンで活動していた古武家 賢太郎氏の絵画がある。
    店舗の設えにも同氏の画集が飾られるいるが、その中の一枚がアトリエのカウンター前に掛けられているのだ。仕事の合間や、ふとした瞬間に目を向けることで心が穏やかになり、日常に優しい余白をもたらしてくれる存在なのだという。

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    最後に、広沢氏に見せる収納で意識していることを伺った。アトリエはさまざまな方が訪れる場所であるため、季節感を大切にしているという。「季節を置くスペースをひとつでも作ると、空間の印象がぐっと変わると思うんです」と語る。訪問時には、季節柄かぼちゃが置かれていた。そのさりげない心遣いは、広沢氏の料理にも通じる繊細さと遊び心を感じさせる。大胆でありながらどこかユーモアと癒しが息づくアトリエは、まさに本人の人柄を映し出す心地よい空間となっている。

    広沢京子

    1975年千葉県生まれ。料理家。
    大阪あべの辻調理師専門学校卒業後、飲食店勤務、フードスタイリストのアシスタントを経て独立。COOKLUCKを立ち上げ、雑誌、書籍、広告などを中心に、レシピ制作からスタイリング、商品やイベントのプロデュースやケータリングまで、食まわりのいろいろをかたちにする。2009年より拠点を東京から福岡に移し、現在糸島市在住。生産者と消費者を繋ぐ活動に力をいれ、料理会などを各地で開催。2019年に時期時季なものを直々にお届けしたいと、食のレーベル「jikijiki」を本格的にスタート。2020年には、三菱地所アルティアムにて初の個展〈「jikijiki展」料理家 広沢京子 食のつながり▷食のひらめき〉を開催。アトリエ「kichi」を構え活動の幅を広げる。福岡の地元企業やメーカーとのメニュー開発、地域事業のコンサルティングなども行う。

    Web Site
    https://cookluck.com
    https://www.jikijiki.jp

    Photo By Hiroshi Mizusaki


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