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      Event&Campaign

      on 02-May-25

  • タイは、豊かな文化と多様なアイテムが揃う魅力的な都市。近年、欧米諸国でアートやクラフトの芸術を学んできた若者によって、タイの伝統的な技術と現代アートを融合したアイテムも目立つ。その中でも、ザ・コンランショップが2023年4月に代官山店をオープンした当初から取り扱いをしているのが、2010年にタイ出身のアダ・チラカラノン氏とワラポン・マヌピパットポン氏によって設立された、クリエイティブスタジオ<Atelier 2+>のデザイン家具、「PODIUM」と「moonler」。彼らはスウェーデンで修行を積み、バンコクを拠点に様々な企業とコラボレーションをしている。今回私たちはタイミング良く、バンコクにある彼らのオフィスでインタビューをすることができた。バンコクの中心部から車で約30分に位置する1階はお洒落なカフェが入っている趣のある建物の2階にあるオフィスで、彼らが大切にしている思いや、これからのことについて話を聞いた。

    一緒に良い物作りをしていくために

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    彼らが企業とコラボレーションする時、必ずその企業を訪問し、工場や使っている素材・工程などを詳しく聞き、お互いに無理のなく共作できる環境を整えてから一緒に良いプロダクトを作り上げるように心掛けている。例えば、チェンマイに工場を持つ「moonler」はタイ産のアカシアのみを使用して物作りをしている会社だが、アカシアは少々扱いづらく、きちんと処理をする必要がある素材。そのアカシアの良いところを引き出すには「どういったデザインにすれば良いのかなど素材に対しても徹底的に調べあげ、職人とコミュニケーションを取りながら、きちんと企業の背景を理解して取り組むようにしている」と語ってくれた。

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    「PEBBLE(パベル)」は、自然の岩や石の配置を思わせる有機的なフォルムが特徴だが、彫刻の様なアートっぽさを残し、実用的であることを目指して作ったデザイン。アカシアは太くて短い素材なので、その特性を活かしたデザインになっている。「木の見た目の特徴を活かしたかった」とアダ氏が真っすぐに語ってくれた。削り出しには機械を使っているが、最終的にはカービング技術を得意とする熟練職人の手作業で仕上げている。今回、彼らのオフィスで真ん中にレイアウトされていたコーヒーテーブル「PEBBLE Low Table」の取り扱いをザ・コンランショップでスタートしている。3本脚で自然の形状を取り入れ、どんな空間とも調和するデザインだ。

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    Podium<cane>シリーズの開発秘話

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    Podiumはスカンジナビアスタイルの家具を自社のデザイナーによって製作している会社だが、「何かを変えたい」というオーダーで始まったコラボレーション企画だった。でも、その何かはPodium側からは言われなかったという。PodiumはかつてOEMで家具作りをし、日本にも輸出していたが、自分たちでデザインしてブランドを確立させたいという理由で、2014年から一緒に仕事をするようになったという。

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    Podiumの工場近くにあるチョンブリ県は、ラタン製品の生産地として有名なエリア。そこで彼らは、工業製品とクラフトをミックスしたタイっぽさを残した物作りをしたいと考えた。かつて18世紀に西洋人が椅子や家具を使う文化を持ち込み、椅子の座面や背もたれに、布の代わりとしてラタンを編み込んで使う技法が広まった。そういった時代背景などを知った上で、ラタンの素材を使おうと最初に決め、昔からある物をモダンに変えるにはどうしたらよいかなど研究してできたのが<cane>シリーズだった。


    猫用の家具ではなく、猫と人が一緒に使える家具を開発中

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    これからどういう家具を作っていきたいか尋ねたところ、猫と共存できる家具をPodiumと開発していると教えてくれた。実際、彼らは猫好きで、オフィスでは2匹の猫が縦横無尽に動き回り、オフィス中を案内してもらっている間も、まるで一緒にまわっているかのように気が付くと足元にいた。そんな猫と人が一緒に使える家具を作る為に、今は市場調査をし、素材やデザインを考案中だという。

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    ソファ、ローテーブル、キャビネットを予定していて、今年中にはローンチ予定とか。石井佳苗氏も3匹の猫と生活しているので、この話を聞いた時とても嬉しそうにしていた。猫好きにはたまらない家具が出来上がりそうだ。


    デザインの自由さを楽しいと感じる時間

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    多くの企業とコラボレーションしている彼らに、どういった家具をデザインしている時が楽しいか聞いてみた。 「市場に出ることを考えると素材はもちろんだが、どうしたら売れるかまで考えてデザインする必要があるので、もちろんそれも楽しいけれども、自分たちのエキシビション用に好きに家具をデザインしている時が一番楽しい」と笑顔で答えてくれた。

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    彼らがエキシビション用にデザインしたサイドテーブルとしても、またスツールとしても使える、発泡スチロールの様な見た目だが、アルミ製のプロダクト。実際持ち上げると、ズシっと重さを感じる。その見た目とのギャップが面白いデザインである。「売れるとか大衆に好まれるなど考えず、素材やプロセスを考えテストするのが楽しい」と語ってくれた。

    今回の取材を通して、彼らが作り出すデザインは「単なる家具」ではなく、「暮らしや空間を豊かにする存在」だと実感した。これからも私たちの生活を豊かにしてくれる彼らのプロダクトから目が離せなくなるだろう。


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