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on 20-May-25
タイには猫が多く暮らしており、街角や市場、住宅街など、さまざまな場所で見かけることができる。特に寺院では猫たちが自由に歩き回ったり、僧侶や参拝者と触れ合ったりする様子がよく見られるらしく、これは仏教の教えが生き物に対して寛容であることも影響しており、猫たちは安心して人間と共存しているように見て取れる。
今回の買い付け旅でも、行く先々に猫がいて、猫好きのスタイリスト石井佳苗氏はじめ、私たちは慌ただしいスケジュールの中でも猫との触れ合いは癒しの時間となった。
街中や店先で見かける猫の大半は、細い体型に大きな耳を持つ雑種のように感じたが、そのような猫は、タイ固有の血をひく伝統的な猫の特徴らしい。販売している家具や籠の中でのんびり昼寝をしているのが、とても印象的だった。近づいても決して逃げることなく、じっとしているか、もしくは猫の方から寄ってくるのだ。なんとも人懐っこい猫たちである。
タイの猫の中でも有名なのが「コラット」や「シャム」などの在来種である。
シャム猫は美しいブルーの目と特徴的な毛色で世界的にも人気があるが、実はタイ原産の猫である。コラットはシルバーグレーの毛並みと心優しい性格で「幸運をもたらす猫」としてタイ国内では特別な存在とされている。
バンコクの雑貨店にいた猫は特徴からしてシャム猫の一種だろうか。カメラを向けた時のスッとした佇まいが優美であった。シャム猫はタイ語では<ウィチアンマート>と呼ばれ、「月のダイヤモンド」という意味を持ち、古文書にもその姿が描かれているらしい。
チェンマイのヴィンテージ家具を扱うショップにいた猫はコラットだろう。シルバーグレーの毛並みで、取材中に近づいてきたかと思ったら、人の足元で、ゴロンと横になり、まるで触ってと言っているかのようにリラックスしはじめたのである。時折鳴いて、コミュニケーションをとっているようであった。
取材で訪問したAtelier 2+のオフィスにも2匹の猫が暮らしていた。名前はハーブとモマ。素敵なインテリアの間を縦横無尽に動き回る彼らは、まるで人間と一緒に暮らしているかのような、生活に溶け込んだ存在である。オフィス内を案内してもらっている時も、ずっとこちらを見ているその視線は、真っすぐ過ぎて、「あなた達は誰?」と問いかけられているようだった。
バンコクでは猫ばかりが目についたが、チェンマイでは可愛い犬たちにも出会った。 フランス人デザイナーのギャラリーでは、ふさふさの毛並みの2匹の犬が出迎えてくれた。瞳が毛に隠れそうな愛嬌ある姿で、ギャラリーの中を自由に歩き回っている。その人懐っこさは猫にも通じるものがあり、突進してくる様子からは、まるで「ようこそ」と歓迎されているような気がした。
カレン族の一家と暮らしていた犬は、日陰で気持ちよさそうに昼寝をしていた。訪れた日は陽ざしが強く、涼しい場所を選んで寝そべる様子は、まるで人間のような知恵と穏やかさを感じた。
タイは、人も動物たちも穏やかでフレンドリーな国。それは、仏教の影響が非常に強く「施しを与えるのは徳を積む行為」とされているからかもしれない。タイではこの考え方が日常に深く根付いていて、人や動物への思いやりにつながっているのだろう。
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